サウンドデモ

 『メーデーメーデーメーデー!4.30弾圧を許すな8.5プレカリアート@アキバ〜やられたままで黙ってはいないサウンドデモ→集会〜』に参加
 デモなんて、初体験だったわけだけど、警官と公安警察の多いことこの上ない。どちらがデモ隊なんだか分からない程だ。デモの目的もあまりよく分からずに、ただ何かが起こるかもしれない、何かが変わるかもしれないという、微かな期待を胸に参加したわけだけど、案の定、何も変わることはなかった。いや、何も変わらないことを実感できたことが重要なのかもしれない。
 空は青く、セミの声が響く。「もう、8月なんだなぁ」そんなことをひとり呟き、デモ行進に加わっていた。シュプレヒコールを上げて、久しぶりに何かを叫ぶ行為は、僕にとって意味があったのかもしれない。でも、僕は引きこもりでも、ニートでも、フリーターでも、契約社員でもないのだ。ぎりぎりだけど、経済的には独立した生活を送ることが出来ている。でも、『自由』っていう感覚ではない。この不自由さは、今の僕の生活が、何かを勝ち取って得たものでもなく、ただこの世界に耐え続けてきた、ただその結果でしかないからだろう。それは、僕自身の問題なんだ。デモ、メーデープレカリアート。社会に対して権利を訴える行為に加わりながら、僕自身の抱える問題は、結局僕自身で解決するしかないものなのだと、改めて感じた。青い空を見上げながら。
 いつも、自宅と事務所の中でしか生活してない僕にとって、久しぶりに季節を、夏を、実感した時間だった。4月から時が経っている感覚がない。梅雨はいつの間にか過ぎ去って、もう8月。時間だけは過ぎ去っているようだ。