ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

 総集編? というか壮大な予告編として受け止めるべきなのか?
 新劇場版の作画やCGは、確かに綺麗だった。しかしながら、TV版6話分の内容を90分という尺に詰め込んでしまったためなのか、TV版のエヴァンゲリオンには存在していた緊張感を、この新劇場版からは感じることが出来なかった。エヴァンゲリオンエヴァンゲリオンたらしめていたもの。それが欠けてしまったような気がしてならない。表記の通り、これはもうエヴァンゲリオンではなく、ヱヴァンゲリヲンなのだろう。
 新劇場版が、いかに優れた作品になろうとも、『新世紀エヴァンゲリオン 劇場版 THE END OF EVANGELION Air/まごころを、君に』が唯一無二の映像作品であることには変わりないだろう。
 新劇場版が、従来のTVシリーズ及び劇場版とは、まったく別の作品であることははっきりと分かったような気がした。これから先、ヱヴァンゲリヲンはどこへ向かうのだろうか?