何もないけど それが自分であること

 誰だって、永遠に走り続けることなんてできはしない。できるかぎりがんばって、精も根も尽きはてて、もう一歩も前に進む気力も体力も残っていない・・・・・・と倒れこみ、辛うじて開いた目の前に広がるのは果てしない砂漠ばかり。ウソじゃんか。誰だよ、「がんばればいいことある」っていったやつ!

貴戸理恵 2006『コドモであり続けるためのスキル』理論社 73頁

 貴戸理恵さんが書かれていることは、僕が置かれている現実的状況としては本当のことなのかもしれないけど、かといって、僕はそのことを社会に訴えたいとか、そんなことを感じているわけではなくて。ただ、そんな空っぽの自分が自分であることをそのまま受け入れているだけなの。
 それ以上でも、それ以下でもなく。何かをしたいわけでも、何かを欲しているわけでもなくて、ただそういう自分がいるだけ。