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いつもの不安

いつもの不安が僕が襲う。
この感覚は何度味わっても慣れるものではない。
無意識の内に不安が心を支配し、
「なぜ僕は生きているのだろう」
「生きていることに何の意味があるのだろう」
という答えのない疑問にいつの間にか吸い寄せられ、真綿で心を締めつけられるような思いで苦しめられる。

高校生の頃、受験勉強の中で、「なぜこんな無駄としか思えない、面白くも何ともない勉強ばかりしなくてはならないのだろう」という答えのない疑問の中、日々言われるがままに勉強していた。
大学生の頃、受験から解放され自由を享受できる、と思ったのは幻想で、目的を与えてくれない大学生活を持て余していた。やりたいことなど何もなく、「何かしなくては」という焦燥感ばかりが先行し、もがき苦しんでいた。
「知り合い」はいるが、「友達」と呼べる人などおらず、ましてや「彼女」などいるわけもない。
今にして思えば、大学生の後半は今で言うところの「引きこもり」であった。
大学卒業後、とりあえず会社に入りサラリーマンとなり、少しずつ少しずつ、人間関係や仕事に慣れてきて、また不安に対する飼い慣らし方も徐々に憶え、昔のようにもがき苦しむことはなくなったように思う。

そして今、サラリーマンとして一応の自立を果たしていると思う。が、根本的な問題は全く解決してはいない。
全ての根本的な問題を先送りにしている、または忙しい忙しいと言ってそこから目をそらしているだけなのは自覚している。
しかし、根本的な問題に真っ向勝負をすれば、じきに鬱に陥り、自殺したくなるのも知り尽くしている。

世間ではよく言われる。「時間が解決してくれる」と。
僕の場合は全く逆である。「時間は何も解決してはくれなかった。その時間の間、ただ苦しんだだけである」
これから先、死ぬまでの時間の間、ただ苦しむだけなのだろうか。根本的な問題はとにかく先送りにし、無視し続けていくのか。
その間に少しずつ積もっていく心の澱を、薬によってごまかすしかないのか。
今のところ、そうするしか無いように僕には思える。残念ながら。